カラダの芯からHOTHOT!チリトマトウィンナー鍋【きょうも小鍋ごはん】
おばんです!木村食堂のキムラケンジです。第3回目を迎えた当連載は、世界各国の首脳陣から「Oh… Amazing…‼︎‼︎」「Oh!! Awesome!!」と絶賛されるわけもなく、地道にやらせていただいております。はい。
6月も半ばを迎え、暑い日が続いていますね。私は北海道出身で、高校卒業までの18年間は北の大地で過ごしていました。北海道は寒いところというイメージがありますが、その分、夏は関東に比べると本当に涼しいです。近年は気温が上がって暑い日もありますが、それでもやはり北海道は過ごしやすいです。北海道大好きです。ラブ!北海道!
さてさて。夏も近づいているのに、今回ももちろん鍋の紹介です。だって鍋料理の連載だもの。いや、逆に考えてみてください。鍋は冬に食べるものという既成概念自体がもうこの時代には即していないと思いませんか? 料理って、食卓って、もっと自由なものだと思いませんか? そう考えると、夏の鍋もいいものだなあと思いませんか?
はい! というわけで今回のレシピはちょっとメキシカンでスパイシーなトマト鍋です。鍋というと和風になりがちですが、私くらいにグローバルな視点を持った男になると、和風にとらわれるということはございません。出身地を聞かれたら「地球ですよ」と応えるくらいの視野の広さを持つ男、どうも、地球出身・地球人のキムケンです。(さっきの北海道生まれトークはなかったことにしてください)
☆カラダの芯からHOTHOT!チリトマトウィンナー鍋
■材料(1人前)※写真は2人前
ウインナー…2~3本
ブナシメジ…1/4株
レタス…1枚
カットトマト缶…200g
クリームチーズ…20g
固形コンソメ…1個
タバスコ…適量
■作り方
①石づきをとってばらしたブナシメジとウインナーを、カットトマト缶と一緒に小鍋に入れて中火にかける。沸騰したら弱火にして3分煮込む。
②固形コンソメを溶き、レタスとクリームチーズを加える。お好みの量のタバスコを入れて辛味を調整する。
ポイント
当たり前ですが、タバスコは入れすぎると辛いです。私が使っているのは、本場メキシコのお土産のものなので、5振りしただけでびっくりするくらい辛くなりました。お気をつけて!
キムの戯言「初めてのパーマ」
高校時代、ちょっとオシャレ意識が高すぎた私は、パーマというものに手を出そうと決めた。超がつくほど直毛でサラサラヘアーの私は、無造作ヘアというものにとてつもない憧れを抱いていた。毛先で遊びまくりたい年頃だったのだ。
ちょうど修学旅行を控え、オシャレ感度マックスに高まっていた私はパーマデビューをしようと思ったものの、アルバイトもしていない高校生の身分でパーマは少しお値段が高すぎる。
そんな時、「カットモデル」という「タダで髪の毛を切ってもらえる」という画期的なシステムを聞いた。そこのお店に勤める美容師見習いの方にお任せするという条件で、営業時間後にカット&パーマしてもらえるサービスだ。お金のない私はもちろん二つ返事で引き受けて、意気揚々とお店に向かった。
「本日は来ていただきありがとうございます。どんな感じにしましょうか?」
「直毛ストレートでスタイリングがしづらいので、軽いくせ毛っぽいパーマにしてください」
「かしこまりました!」
そこからくるくると髪の毛を巻かれる私。小さなカールで巻かれ、パーマ液をひたひたとかけられる私。鏡に映る、髪の毛を巻かれて少し滑稽な感じの自分をじっと見つめ、ただひたすらに巻かれ続けた。
が、あるタイミングで別のベテランの人が来て「ここはこうだよ」と一旦ほどいて巻きなおし始めたのだ。すると「ここも」「ここも」という感じでどんどん巻きなおすことになり、しまいには店員さん全員が集まり、私の頭を一生懸命いじくりはじめたのだった。
この時すでに2時間以上は経過していた。
(パーマというのはこれほどまでに時間がかかるものなのか……!)
初めての体験なのでその時はわらなかったが、こんなに時間がかかるものではない。そんなことはつゆ知らず、私はただこの不思議な情況をじっと見つめていた。
やっとカールが決まったのか、頭を温めるマシン(名前知らなくて申し訳ない)をあてられ、しばらくたったところで髪を洗い流し、やっとパーマが終わった。開始が20時で、その時すでに23時を回っていた。パーマとは、映画を見るよりも時間がかかるものなのだなあと思っていた無垢でピュアなあの頃の自分に言いたい。そんなに時間はかからんぞと。
そして髪を乾かしてもらい、簡単にセットしてもらって鏡を見た。
チリチリである。
パーマ液につけている時間が長かったせいか、私が想像していた「ゆるっとしたくせ毛風」ではなく、このまま学校へいったら「サザエさん」と呼ばれるだろうなと思うような仕上がりになった。実際言われた。サザエさんと。
ここで問題になってくるのは、修学旅行が控えているということ。修学旅行といえば沢山写真を撮ることになる。卒業アルバムなんかにも載り、一生残るものだ。このチリチリで残るのは非常に気まずい。
そして私は、人生初のパーマの後に、人生初のストパーをかけることに決めた。結局1万円かかった。タダより安いものはないという言葉を噛みしめた17歳の夜。
と、なんでこんな話を書いたかというと、今日ご紹介した「チリトマト」という文字をみて、「チリトマト…チリトマト…チリ…チリ…チリチリ…あ、チリチリになったことあったな」と思い出してしまったという、なんとも安直な発想だったということを正直に伝えよう。
(終)